外国人観光客の最新動向まとめ 北海道を訪れる外国人の傾向


こんにちは。ディレクターの伊藤です。
前回は、「スライドで見る、外国人観光客の最新動向」というテーマで、国別の訪問数や外国人の消費動向についてまとめました。

今回は、国内のデータに関しては、他のブログやサイトなどでも多く紹介されていますので、地域を「北海道」に絞って、官公庁のデータを基に動向を見ていきたいと思います。

皆様の情報ソースとして少しでも活用していただければ幸いです。

※ブログ内に掲載しているグラフ画像などはご自由に資料などに活用ください。

2000年以降の外国人観光客数の推移

ニュースなどで多く取り上げられていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、2013年に初めて1000万人を超えた外国人観光客数は、昨年2014年は更に大きく更新し、1341万人を突破しました。

2015年8月の外国人観光客数は前年同期比63.8%増の181万7000人。
地域別に見ると、中国が59万人で前年比133%増。(単月での過去最高)
香港が88.8%増、韓国が55.5%増と大幅に増えています。

参考情報
日本政府観光局(JNTO) 統計発表ページ
http://www.jnto.go.jp/jpn/news/data_info_listing/pdf/150916_monthly.pdf

北海道と他地域の比較をしてみました。

まずは、外国人観光客の国別構成比の、全国の割合と北海道の割合の比較です。
※平成26年度のデータです。

全国平均に比べると、北海道は、アジアの主要国からの外国人観光客の割合が、10%以上大きい傾向にありました。

東南アジアからの旅行者の比率が最も高いのは北海道で国内全体の約1割。北海道や九州を訪れた旅行者の7割以上が東アジア主要4市場から、という傾向がでています。他の地域と比較しても、アジアからの観光客が多いのが、北海道を訪れる外国人観光客の大きな特徴の1つですね。

さらに、主要市町村別の傾向をグラフ化してみました。
※平成25年度のデータです。

札幌市の割合は北海道全体の割合と非常に近い割合でした。

関連情報
札幌市観光文化局観光コンベンション部観光企画課
外国人個人観光客動態調査報告書(平成26年2月調査)
https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/program/documents/zentai.pdf

千歳市の傾向として、中国からの外国人観光客の割合が大きいほかに、台湾や韓国、香港といった他の地域では上位を占める国々より、タイ、シンガポールなどの東南アジアからの外国人観光客の割合が大きい傾向が出ています。

小樽市の傾向として、平成25年度の数字を見ると、北海道の他地域に比べ、香港からの外国人観光客の占める割合が大きい傾向が出ていますが、過去5年(平成22年〜平成26年)では、中国からの外国人観光客数が最も多いようです。

関連情報
小樽市 産業港湾部観光振興室
平成26年度【全期】小樽市観光入込客数の概要
http://www.city.otaru.lg.jp/kankou/torikumi/irikomi/gaiyou.html

ニセコ町は、アジアの中では、香港からの外国人観光客数の割合が最も大きく、その他、オーストラリアからの外国人観光客が占める割合が大きい傾向が出ています。

関連情報
北海道後志総合振興局 統計資料
http://www.shiribeshi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/srk/kankou/

北海道内の主要地域の中でも、登別市、洞爺湖町、函館市の3つの地域が台湾からの外国人観光客の占める割合が非常に大きい傾向が出ています。

関連情報
登別市 登別市の外国人観光客の推移
http://www.city.noboribetsu.lg.jp/docs/2013042600105/

県単位ではなく、北海道の中でも、地域によって、訪問している国の割合が大きく違う傾向が出ており、「訪日外国人」と一括りにするのではなく、地域レベルまで掘り下げて調べる必要があることを再認識いたしました。

次回以降も、日本を訪れる外国人観光客について、さまざまな視点からデータを見ていきたいと思います。

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